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~目で見る市民公開講座~

2024年1月

2024年1月

腰椎椎間板ヘルニア ~新しい治療~
腰椎椎間板ヘルニア ~新しい治療~

講師

  • ・リハビリテーション科 部長 小口 和代
  • ・リハビリテーション科 医師 八木 友里
  • ・言語聴覚士 保田 祥代
  • ・言語聴覚士 近藤 知子

はじめに

・食べ物を「ごっくん」と飲み込むことを嚥下(えんげ)といいます。
「嚥」の字はくちへんに燕(つばめ)と書きます。ツバメの子が口を大きく開けて親鳥からエサを
 もらい飲み込む様子から作られた漢字だといわれています。

・食べることは五感を刺激し、元気の源となります。

・食べ物を「ごっくん」と飲み
 込むことを嚥下(えんげ)
 いいます。

「嚥」の字はくちへんに燕
(つばめ)と書きます。ツバメの子が口を大きく開
 けて親鳥からエサをもらい飲み込む様子から作ら
 れた漢字だといわれています。

・食べることは五感を刺激し、元気の源となります。

上手く飲み込めないと、食べる楽しみが減ってしまうだけでなく、肺炎になったり、窒息したりする危険性があり、時に命に関わります。
安全に食べて、健康(口)寿命を延ばすための対策をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

飲み込みの仕組み

のどの構造

食べ物の通り道(咽頭:いんとう)空気の通り道(喉頭:こうとう)は隣り合わせにあります。
飲み込む時、食べ物が気管の中に入らないように喉頭蓋(こうとうがい)で気管の入り口に蓋をします。

誤嚥(ごえん)した時の危険性

食べ物が誤って気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)といいます。

誤嚥した食べ物が肺に入り炎症を起こすと、誤嚥性肺炎になることがあります。
誤嚥した食べ物が気管に詰まると、窒息して息ができなくなります。

飲み込みが悪い時の症状・サイン

飲み込みの力が弱くなると、食べること、飲むことが上手くできなくなります。

飲み込みが悪くなる原因・病気

飲み込みが悪くなる原因は、大きく分けて病気によるものと加齢によるものがあります。

飲み込みの動きが悪くなる病気

・脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)、頭部外傷
・神経筋疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症[きんいしゅくせいそくさくこうかしょう]、筋ジストロフィー、筋炎など)
・認知症
・意識障害(寝ている、ぼーとしている)

脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)、頭部外傷

神経筋疾患(パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、[きんいしゅくせいそくさくこうかしょう]、筋ジストロフィー、筋炎など)

認知症

意識障害(寝ている、ぼーとしている)

飲み込みの通り道(口・のど)に障害がある

・外傷(口、のど)
・口や舌やのどの腫瘍、その治療後
・頚椎疾患(けいついしっかん[頚髄損傷、頚椎の手術後])

外傷(口、のど)

口や舌やのどの腫瘍、その治療後

頚椎疾患(けいついしっかん[頚髄損傷、頚椎の手術後])

加齢の変化

・のどの筋力が低下(飲み込む力が弱くなる)
・健康な歯が減る(噛むことが難しい)
・唾液の分泌が減る(ぱさつくものが食べにくい)

のどの筋力が低下(飲み込む力が弱くなる)

健康な歯が減る(噛むことが難しい)

唾液の分泌が減る(ぱさつくものが食べにくい)

検査

飲み込みが悪くなっている原因や状態を確認するために、検査を行います。

嚥下内視鏡検査

耳鼻咽喉科で使うカメラを鼻から入れて、のどの動きや食べ物の通り方を観察します。

嚥下造影検査

造影剤を含んだゼリーやトロミ水などを飲んで、レントゲンで「口→のど→食道」での通り方を観察します。

対策

明らかに病気によって飲み込みが悪くなっている場合は、その病気の治療が必要となりますが、口の中の状態を整えること、リハビリテーションや食事を工夫することで、飲み込みにくさが改善されたり、むせにくくなったりすることがあります

リハビリテーション

体力を付けるための運動(散歩など)はもちろん、飲み込みの力を衰えさせないためのさまざまなトレーニングがあります。

食事の工夫

むせないように、しっかりかんでゆっくり食べましょう。
むせた時は、しっかり咳き込んで食べ物を気管から出すことが肺炎予防になります。

飲み込みの力に応じて水分にとろみをつけたり、軟らかい食事にしたりするとむせにくくなりますので、医師や言語聴覚士などの専門家にご相談ください。

食べ物の工夫

口の中でばらけたり、のどに張り付いたりする食べ物だけでなく、サラサラした水やお茶などもむせやすいです。
むせやすいものを知るとともに、とろみをつけたり、やわらかく煮たり蒸したりする工夫でむせにくくなります。

むせやすい食べ物

むせにくくする工夫

・パサつきを防ぐために、あん風のとろみをつける
・つるんとさせてのどごしを良くする
・柔らかくさせるためには“煮る”“蒸す”
 そして“すりつぶす”で食べやすくする
・適度な油脂も必要です

※水分にとろみをつけるとろみ剤も市販されています

※水分にとろみをつけるとろみ剤も市販されています

詰まりやすい食べ物

かみにくく、弾力がある食べ物は、のどに詰まりやすいです。
歯が悪い場合は治療して、それでもかむのが難しい場合は食べることを控えましょう。

飲み方の工夫

あごが上を向くとむせやすくなるため、飲む時少しあごを引くように意識しましょう。

まとめ ~健口寿命を延ばすには~

・ 誤嚥すると肺炎や窒息を引き起こす危険性があるため、「飲み込み」の力を衰えさせないことは、健康(口)寿命を延ばすこ  とといえます。

・誤嚥したら、必ず誤嚥性肺炎を引き起こすというわけではありません。すぐに咳き込んで吐き出すことができたり、免疫力が高  かったりすると肺炎にかかるリスクが低くなります。
 そのため、健口寿命を延ばすには、免疫力を高める生活習慣が大切です。栄養バランスの良い食事、毎食後の歯磨き習慣、散歩  などの運動を心がけましょう。

誤嚥すると肺炎や窒息を引き起こす危険性があるため、「飲み込み」の力を衰えさせないことは、健康(口)寿命を延ばすことといえます。

誤嚥したら、必ず誤嚥性肺炎を引き起こすというわ けではありません。すぐに咳き込んで吐き出すこと ができたり、免疫力が高かったりすると肺炎にかか るリスクが低くなります。
そのため、健口寿命を延ばすには、免疫力を高める 生活習慣が大切です。栄養バランスの良い食事、毎食 後の歯磨き習慣、散歩などの運動を心がけましょ う。

飲み込みが悪い時の症状やサインがありお悩みの場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

「医療の知恵袋~目で見る市民公開講座~」
について、
閲覧いただきありがとうございました。

皆さんにとって、病気や健康を考える良い機会となれば幸いです。
(公開資料は2024年1月19日時点の情報です。)

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