リハビリテーション科
患者の皆さまへ
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山口 裕一
リハビリテーション科 副部長
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後藤 進一郎
リハビリテーション科 副部長
より良いリハビリテーションを提供いたします。
「リハビリテーション」は「機能回復」と捉えられやすいですが、本来はとても広い意味があります。語源的には「re(再び)」+「habilis(適する)」から成り立っています。人が病気や怪我、あるいは老化により生活がしにくくなったとき、再び「その人らしく生きる」ことができるようになるために行われる活動全てがリハビリテーションなのです。
現在、当科にはリハビリテーション科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が約100人在籍し、チームとしてリハビリに取り組んでいます。一方で、一人一人のスタッフが患者さんに関わることのできる時間は限られています。当科スタッフだけでなく、院内および地域の関連職種の方々と連携を深め、より良いリハビリを提供できるよう、今後も活動してまいります。
外来リハビリをご希望の皆さまへ
リハビリテーション科で外来リハビリを受けるには、主治医からの紹介が必要です。まずは、かかりつけ医にご相談ください。他院・他施設で理学療法・作業療法・言語聴覚療法のいずれか1つでもリハビリを行っている場合は、当院での外来リハビリはできません。また、デイケア、訪問リハビリ(介護保険)との併用も、制度上できませんのでご注意ください。
お問い合わせ先
リハビリテーション科(直通) TEL:0566-25-8025(月~金曜日 8:40~16:00)
主な業務と取り組み
リハビリテーション科では、リハビリテーション科医・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士がチームとなり、小児から高齢の方まであらゆる疾患や外傷に伴う障がいの予防や治療、支援を行っています。
さまざまな要因で心身機能の低下を来すと、日常生活に不便さが生じ、ご家庭や社会活動において役割が十分に果たせなくなることがあります。その方の持つ潜在能力を引き出し、生活上の活動能力を高め、その人らしく豊かな人生を送ることができるようにサポートさせていただきます。当科では豊田会の理念・方針のもと、法人内の4施設で高度急性期から地域生活期まで幅広く対応し、切れ目のないリハビリを実施しています。院内のさまざまなチーム医療に参加し、リハビリの専門的な知識技術を生かす活動もしています。また、研修・研究にも力を入れ、リハビリ技術向上のために研鑽を積んでいます。
今後も、高齢化社会に対応できるよう、医療介護連携強化に力を入れ、地域包括ケアシステム実現に向けて活動してまいります。
特徴
1.高度急性期から早期リハビリの提供
2.急性期病院に併設した回復期リハビリテーション病棟
3.リハビリテーション科医の専門的治療と連携したリハビリ
4.充実したリハビリを提供するための豊富な療法士数
5.医療から介護領域まで幅広くリハビリを提供し、地域の医療介護連携強化に向けた活動
スタッフ構成・資格
スタッフ構成
121名(2025年4月現在)
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理学療法士
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作業療法士
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言語聴覚士
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刈谷豊田総合病院
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47名 |
25名 |
14名 |
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刈谷豊田東病院
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5名 |
5名 |
1名 |
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高浜豊田病院
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3名 |
2名 |
1名 |
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介護老人保健施設ハビリス 一ツ木
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8名 |
10名 |
0名 |
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計 |
63名 |
42名 |
16名 |
資格
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専門理学療法士(呼吸・神経系) |
2名 |
|---|---|
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認定理学療法士(運動器・脳卒中・地域・呼吸・循環・発達) |
16名 |
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認定作業療法士 |
8名 |
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認定言語聴覚士(摂食嚥下領域) |
2名 |
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日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 |
7名 |
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3学会合同呼吸療法認定士 |
18名 |
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回復期セラピストマネジャー |
2名 |
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心臓リハビリテーション指導士 |
4名 |
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がんのリハビリテーション研修会修了 |
31名 |
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訪問リハビリテーション管理者養成研修修了 |
4名 |
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生活行為向上マネジメント指導者/実践者研修修了 |
2名/21名 |
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NST専門療法士 |
1名 |
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上級臨床倫理認定士 |
1名 |
臨床実績
専門性の高いリハビリを提供するために、主科ごとに担当制を取っています。
臨床指標データ
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・大腿骨頸部骨折・脊椎術後肺炎・誤嚥性肺炎・心不全・心筋梗塞・循環器疾患術後 データ
リハビリ内容のご紹介
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理学療法では、生活の基礎となる起居動作・歩行・日常生活活動などの再獲得を目指し、運動療法を実施しています。
整形外科疾患、脳血管疾患、神経変性疾患、呼吸器疾患、心臓疾患、小児疾患など多岐にわたる疾患に対し、発症直後の超急性期から退院後の在宅生活期まで幅広い方が対象となります。
ICU病棟・整形外科・脳神経外科・脳神経内科・内科・循環器科・ADL病棟・小児科を担当制にすることで、それぞれ専門性の高いリハビリを提供しています。
理学療法士は英語でPhysical Therapist、頭文字を取って「PT」と呼ばれています。急性期理学療法
救命救急センター/ICU入室中の早期から理学療法士がリハビリを提供しています。
入院初期は、ベッド上で安静を強いられ「廃用症候群」が生じる可能性が高くなります。廃用により身体の様々な機能が低下することを予防する目的で、できるだけ早期からベッド上で運動や離床を進めています。
また、人工呼吸器装着患者さんに対しての呼吸リハビリも行っています。医師を含む多職種で行う回診に理学療法士が同行して情報を共有し、重症患者さんに対してもリスク管理をしっかりと行った上でリハビリを提供しています。先進機器をを用いた歩行練習
歩行練習アシストロボット(ウェルウォーク WW-1000)を導入しています。通常の平地での歩行練習が実施困難な重度の障がい患者さんに対しても、早期から集中して歩行練習を行っています。
義肢装具作製・調整
病気や事故などにより足を切断された方や、足に麻痺を来した方に対し、リハビリテーション科医・義肢装具士と共に、その方に合った義足や装具の作製・調整に関わり、それらが有効に使えるよう適宜チェックを行っています。下肢装具は、代償的に使用するだけでなく、治療手段の一つとして使用することもできます。
小児理学療法
運動発達に遅れのあるお子さんに対し、発達を促す運動やご家族への指導を行い、発達の促進や関節の変形予防などを行います。また装具や歩行器、車いすなどの検討も行っています。
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作業療法では、個別性のある生活行為の支援やトイレ動作などの日常生活活動の自立度向上を目的に、さまざまな活動を通して、身辺動作の練習や高次脳機能練習(物事の認識や記憶)、家事動作の練習、手の機能回復練習などを実施しています。
整形外科・脳神経外科・脳神経内科・内科・ADL病棟・小児科を担当制とし、それぞれ専門性の高いリハビリを提供しています。作業療法士は、入院前から退院後の生活まで一貫して患者さんの生活を理解し、支援するという包括的な視点で関わっていきます。
「作業」とは「生活行為」のことを意味し、身辺整理から仕事まで幅広くあります。私たちの生活は「日常の身の回りの作業」「家事などの日常生活関連活動を維持するための作業」「趣味などの余暇的作業」「仕事などの生産的作業」「地域活動の作業」の連続から成り立ちます。その方にとって意味のある生活行為を再び行うことができ、継続できるように支援をしていきます。
作業療法士は英語でOccupational Therapist、頭文字を取って「OT」と呼ばれています。麻痺した手の機能改善支援
脳卒中後の麻痺した手に対して、入院初期から積極的にさまざまな促通手技やセラピーを用いて上肢機能改善に力を入れています。
退院後も、外来リハビリにてリハビリテーション科医と連携し、ブロック注射を併用しながらCI療法なども検討します。麻痺手改善の可能性を最大限に引き出すことを目指していきます。外傷後の手の機能改善の支援
骨折・脱臼、腱・靱帯損傷、外傷性神経損傷、拘縮など手の疾患に対して、手外科専門医と連携を密にし、機能改善や残存機能の最大限の活用を目指すハンドセラピーに力を入れています。
軟部組織損傷には渦流浴や超音波治療、運動麻痺には低周波治療など、物理療法も必要に応じて実施しています。
また、早期から手の自己管理や自主トレーニングの説明をし、日常生活や仕事への復帰を支援しています。日常生活活動の支援
早期から退院後の在宅生活を見据え、個別性のある生活行為の回復をはかります。入院初期は、ベッドから起き上がる練習、車いすへ移乗する練習、トイレで排泄をする練習など、その方の状態に合わせて目標の優先度を決め、段階的に進めていきます。
高次脳機能障がいの支援
後天性の脳損傷による高次脳機能障がいの方を対象に、状態の評価や機能練習、代償手段の習得練習などを行います。
高次脳機能障がいとは、脳の一部に損傷を受けた際に、部分的に認知機能が低下した状態を指します。見た目には分かりづらい特徴があり、社会参加への支障になることがあるため、家族支援や就労・就学支援なども行います。自動車運転再開の支援
病気になられた後に自動車運転を再開される方への支援を行っています。脳卒中ドライバースクリーニング検査をはじめとした各種神経心理学的検査、ドライビングシミュレータによる評価を実施しています。
小児作業療法
自閉症スペクトラム症、注意欠如多動症など発達に支援が必要なお子さんに対して、個別支援を行っています。遊びを豊かにしたり、日常生活の遂行技能を高めたりすることを目標にして、年代に適した生活背景に合わせ、子育て方法や生活方法の相談・支援をしています。
役割などに応じた個別支援
調理や掃除などの家事動作、お金の管理、自動車の乗り降り、趣味活動など、個別性のある生活行為や役割に合わせて練習や支援を行います。
家族支援・退院後の支援
在宅生活における生活方法や介助方法など、患者・家族の皆さまに説明を行います。また、退院後の心身機能の維持改善を目的に、個々の患者さんに合わせた手の自主練習方法なども説明します。
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言語聴覚療法では、嚥下(飲み込む)機能の改善やコミュニケーション能力の向上を目的としています。脳卒中、事故による頭部外傷、神経疾患などによって起こる摂食嚥下障がいや失語症、構音障がいなどに対して評価・練習を行います。患者さんの症状に合わせた練習を段階的に進め、「食べる・飲み込む」「聞く」「話す」「読む」「書く」練習を行っています。また患者・家族の皆さまに対して、自己練習や適切な食事形態の提案などの援助も行い、より豊かな生活が送られるよう支援します。
小児から成人、入院から外来・訪問まで幅広い領域の患者さんに対して、質の高いリハビリを提供できるよう努めています。病棟スタッフと円滑に連携が取れるように、整形外科・脳神経外科・脳神経内科・内科・小児科の責任者を決めて体制を整えています。
言語聴覚士は英語でSpeech Therapist、頭文字を取って「ST」と呼ばれています。摂食嚥下障がいの支援
摂食嚥下障がいとは、舌や喉の筋力低下などにより、食べたり飲み込んだりすることが困難になる症状です。
摂食嚥下障がいの患者さんに対して、嚥下内視鏡検査(VE)や嚥下造影検査(VF)で評価をしながらリハビリを行っています。また、急性期からチームで嚥下回診を実施し、早期介入による誤嚥性肺炎の予防や機能改善をはかっています。リハビリテーション科医、摂食・嚥下障害看護認定看護師、管理栄養士との連携や、栄養サポートチームへの参加により、チーム医療を充実させています。入院患者さんだけでなく、外来での嚥下機能の評価も行っています。2022年度
2023年度
2024年度
嚥下内視鏡検査(VE)の実績
486件
637件
634件
嚥下造影検査(VF)の実績
42件
42件
44件
失語症の支援
失語症は、脳卒中などにより主に脳の左半球にある言語中枢が損傷されて起こる言語機能の障がいです。
失語症の練習では、「花鼓Ⅱ」®(失語症リハビリテーション支援システム)という専用機器を導入し、より適切な練習を提供しています。
また、近隣で開催している「失語症友の会」をご紹介し、患者・家族の皆さまの社会参加の場となっています。構音障がいの支援
構音障がいとは、舌や口唇が麻痺などで動かしにくくなり、ろれつが回らなくなった状態のことです。
構音障がいの練習では、しゃべるために必要な舌や口唇の細かい動きを練習し、できるだけ楽にはっきりとしゃべることができるよう支援しています。
小児言語発達の遅れの支援
言葉の発達に遅れがあるお子さんに対して言語発達支援に取り組み、適宜詳細な検査を行っています。お子さんの発達段階に合わせ、ご家族の方と目標を共有しながら、ご家庭でのお子さんとの関わり方の提案をしています。
嚥下症例検討会
嚥下障がい患者さんのリハビリをより充実させるために、院内・院外で勉強会を開催しています。
院内症例検討会では、週に1回、リハビリテーション科医と共に主に入院患者さんについて症例検討をしています。これまでの経過や、嚥下検査の結果を振り返りながら、リハビリ内容や方針をディスカッションします。
院外症例検討会では、3カ月に1回近隣の病院・施設の言語聴覚士の方々と共に、各病院・施設の患者さんについて症例検討をしています。お互いの経験を踏まえたディスカッションだけでなく、情報交換の場にもなっています。 -
当院は42床の回復期リハビリテーション病棟が併設され、脳卒中や下肢骨折など急性期を脱した患者さんに対して365日体制で集中的なリハビリを行っています。病棟リハビリスペースには和室も完備しており、より実生活に近い状態でリハビリを行うことができます。
回復期リハビリテーション病棟ではリハビリテーション科医・療法士・看護師・介護福祉士・医療ソーシャルワーカー・薬剤師・管理栄養士などさまざまな職種が連携し、情報の共有、方針・ケアの統一をはかっています。また、病棟生活を通じて、心身機能の改善、日常生活における動作能力やコミュニケーション能力の向上、早期社会復帰を目指しています。
在宅生活をするためには、リハビリでできるようになったこと(トイレ動作や歩行など)を実際の生活で行えるように取り入れていく必要があります。そのために療法士との練習のみでなく、看護師・介護福祉士と協働して病棟生活でも練習をしていきます。また、活動量向上のためにリハビリ以外の時間帯に起立や歩行練習、車いす駆動練習などを実施しています。
退院後もその人らしく生き生きと生活ができるように、患者・家族の皆さまの立場に立った取り組みを行っています。
集中的なリハビリテーション
1人の患者さんに対しチームで関わり、365日体制でリハビリテーションを行っています。
機能練習には、リハビリテーションロボットや懸垂式免荷装置を備えたトレッドミルシステム(BWSTT)を使用した歩行練習、集中的な上肢のトレーニング(CI療法)による麻痺手の機能回復練習などを取り入れています。
カンファレンス
患者さんの現状の把握や退院に向けての支援について、さまざまな職種で情報共有をはかり、統一した関わりが提供できるよう時期に応じたカンファレンスを実施しています。
食事
より良い食事環境になることを目的に嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)をしながら嚥下訓練を行っています。
また、定期的な栄養状態のチェック、食事場面の観察、多職種カンファレンスを通じてリハビリテーションに必要な栄養状態の改善に向けて取り組んでいます。
病棟練習
療法士が、看護師・介護福祉士に病棟でできる練習を伝え、リハビリ以外の時間帯に起立練習や歩行練習・車いす駆動練習・排泄動作練習などを実施しています。
自主練習
リハビリ以外の時間帯に、手の練習や起立練習、歩行練習など実施できるように、個々に合わせた自主練習メニューを提案しています。
家事動作などの支援
自宅での生活を想定して、家事動作の練習を行っています。実際に掃除をしたり、調理実習室で調理の練習を行ったりしています。
家屋訪問
自宅退院を円滑に行うため、必要に応じて療法士・医療ソーシャルワーカー・地域のケアマネジャーが退院前に自宅を訪問し、手すりの設置、段差の解消、福祉用具の検討など住環境整備案を作成・提示しています。また自宅に訪問しない場合でも、お借りした家屋写真を用いて住環境整備案を作成・提示しています。
外出・外泊支援
退院に向けて、外出・外泊支援を行っています。入院中もご家族の方にリハビリに参加していただき、介助方法をレクチャーしています。また、外泊の前段階として病棟にご家族の方が一緒に泊まり、夜間の介助方法を看護師と確認する取り組みも行っています。
退院支援
退院前に患者・家族の皆さまと退院後の生活について相談するために、関係職種が集まり話し合いの場を設けています。担当となるケアマネジャーを中心に、今後の生活設計などを提案しています。療法士も参加し、現在のリハビリ状況の報告を交えながら、最適なサービスが提供できるよう努めています。 -
訪問リハビリは、医師の指示により、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅に訪問し、生活支援を行う在宅サービスです。実際の生活の場で行うことで、より細かく具体的なアドバイス、実践的な動作練習が可能です。
利用者・家族の皆さまが安心・安全に在宅生活を過ごせるように、ケアマネジャーや地域のサービス事業所など、多職種と協働しながらサービスを提供しています。
住み慣れたところで、その方らしく、幸せに生き生きとした生活を送ることができるように、利用者・家族の皆さまの立場に立った取り組みを行い、生活の質の向上を支援しています。当院の訪問リハビリの特徴
1. 入院中から在宅生活に向けて連携
当院退院後の方は、入院中から担当医師・療法士と情報交換し、密に連携しながら行います。入院中にも、訪問予定の療法士がリハビリを担当して、状態の把握を行い、切れ目のないサービス提供を実施しています。
2. リハビリテーション科医による診察
利用者・家族の皆さまの生活状況・ご要望を、関わる多職種の方々と共に確認し、訪問リハビリの適応や目標を検討します。また、装具の作製や修正、筋肉の硬さに対する治療のボツリヌス療法、嚥下(飲み込み)検査などを必要に応じ行います。
3. 保険が適応されます
介護保険と医療保険、共にご利用いただけます。
このような方におすすめ
《退院(退所)直後の方》
在宅生活へ円滑に移行できるように支援します。
《在宅生活中で生活に不便を感じている方》
より安心・安全・快適に過ごせるよう支援します。
利用できる方
・主治医・リハビリテーション科医が訪問リハビリが必要(在宅でのリハビリが有効)と判断した方。
・初診の場合、当院に受診が可能な方。
※当院では、訪問リハビリ開始にあたり、必ずリハビリテーション科医が適応判断の診察を行います。
・主治医が当院以外でもご利用いただけます。
※国の制度上、医療保険の方は1カ月に1度、介護保険の方は3カ月に1度、医師の診察が必要です。
・自宅・住宅型施設で生活されている方。
・当院から車で30分圏内にお住まいの方。(刈谷市・高浜市・知立市・東浦町・大府市・安城市など)サービス提供日時・時間
・月~金曜日 (祝日、12/29~1/3を除く)
・9:00~16:10 / 1回の訪問時間:40分(60分行う場合もあります)利用保険
・介護保険(事業所番号:2312900026)
・医療保険
・事業所運営規程はこちら
・重要事項説明書はこちら
利用までの流れ 訪問依頼書(PDF)はこちら ※空き状況は、直接お問い合わせ下さい。

主なサービス内容
心身機能の支援
利用者さんの状態やご要望を考慮しながらプログラムを立案し、運動機能(筋力、関節の動き、痛みなど)、嚥下(飲み込み)機能、言語機能の維持改善、健康管理や増進を支援します。
また、生活の大半を占める訪問リハビリ以外の時間をどのように過ごすかが大切なため、自主トレーニングの提案をして、普段の生活の中で有効な運動や活動ができるように支援します。住環境整備
利用者・家族の皆さまのご意向に沿い、それぞれの生活スタイルを尊重した住環境の整備を行います。転倒予防や介護負担の軽減をはかり、できることを広げながら、活動の範囲や意欲が高まるように、福祉用具業者などと連携をしながら住宅改修、福祉用具の提案を行います。また、住環境整備後も適切な環境に整備されているかを確認させていただいています。
生活活動練習
ご自宅での日常生活活動(食事・排泄・整容・移動・入浴などの身の回り動作)を確認し、その動作方法の提案や練習を行います。また、家事動作(料理・洗濯・掃除など)や趣味活動などを通して、より豊かな生活が送られるように支援します。方法を工夫することで、諦めていたことでもできるようになることがあります。
介助方法の支援
安全で効率的な介助方法を提案し、介護負担の軽減をはかります。実際の生活の場で、ご家族の方が介助できるよう一緒に練習をします。
在宅生活支援
在宅生活安定のために、医師・看護師・ケアマネジャー・地域のサービス事業所など、多職種の方と情報の共有を積極的に行い、一貫した支援に努めています。電話での調整やサービス担当者会議、退院前カンファレンスなどの連携を通して、利用者さんにとって最良のサービスを検討しています。※料金については、お問い合わせください。
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主に急性期病棟・回復期病棟退院後の患者さんに対して、身体や言語機能の維持改善や生活・活動・社会参加の維持拡大などを目的に、外来リハビリを実施しています。また、地域で生活される患者さんに対しても、安心した生活を送ることができるように、外来リハビリにて支援をさせていただいています。片麻痺、顔面神経麻痺、各術後のリハビリ、小児リハビリなど、多岐にわたる疾患の患者さんを対象として関わらせていただいています。
リハビリテーション科で外来リハビリを受けるには、主治医からの紹介が必要です。まずは、かかりつけ医にご相談ください。
他院・他施設で理学療法・作業療法・言語聴覚療法のいずれか1つでも行っている場合は、当院での外来リハビリはできませんのでご注意ください。また、デイケア、訪問リハビリ(介護保険)との併用も、制度上できませんのでご注意ください。ボツリヌス療法(痙縮治療)を希望される方
【ボツリヌス療法とは】

脳卒中や脊髄損傷の後、麻痺した筋肉が自分の意識とは関係なく収縮し、つっぱって動かしづらくなることがあります。これを「痙縮(けいしゅく)」といいます。寒い時や精神的に緊張した時、歩行時などに強く症状が現れます。
痙縮を起こし、固くなっている筋肉にボツリヌスを注射すると、その筋肉が緩みやすくなります。その結果、動作がスムーズにできるようになったり、介護が楽になったりする効果があります。効果は3カ月程度持続するといわれています。また、注射をするだけでなく、その後に適切な運動を行うと、より高い効果が期待できます。
当院では、ボツリヌス療法と理学療法・作業療法を組合せて治療をしています。どの筋肉に注射するか、どんな運動療法を行うのかを、リハビリテーション科医が診察をして決めています。
※病状によっては、ボツリヌス療法を受けられない場合もございます。まずは、かかりつけ医にご相談ください。装具の修理・調整・再作製を希望される方

使用中の装具の調子が悪く調整が必要な方や、長期使用などで再作製を希望される方は、かかりつけ医にご相談ください。
CI療法を希望される方

Constraint-induced movement therapy(CI療法)は、脳卒中後の上肢機能や日常生活中の麻痺した手の動きを改善させる治療法です。
CI療法を受けるには、適応基準があります。麻痺した手の改善を希望される方は、かかりつけ医にご相談ください。飲み込みが気になる方

食べたり飲み込んだりする際に、むせたり飲み込みにくくなったりすることがあります。これは、舌や喉の筋力低下などによって症状が出てきます。
飲み込みが気になる方は、かかりつけ医ご相談ください。外来リハビリ(訪問リハビリを除く)の受診の流れ
・整形外科および小児科疾患の方
かかりつけ医からの紹介→当院にて障害の原疾患に関連する科を受診→リハビリテーション科を受診
・整形外科および小児疾患以外の方(装具や飲み込みの相談など)
かかりつけ医からの紹介→リハビリテーション科専門外来を受診お問い合わせ先
リハビリテーション科(直通)
TEL:0566-25-8025(月~金曜日 8:40~16:00)
リハビリテーション科(専門外来 診察予約専用)
TEL:0566-25-8102(月~金曜日 8:40~16:00) -
心臓リハビリテーションとは
循環器疾患で入院し、薬物治療や手術治療を受けられた患者さんは、心臓の機能低下、治療に要した安静による体力低下が認められます。早期の社会復帰を目指し、血圧や心電図を確認しながら、一人一人の患者さんに合わせた日常生活動作練習と運動処方を行います。また、外来の患者さんは、心疾患の原因となる動脈硬化の改善や再発予防が大切です。
入院でも外来でも、運動療法・食事療法・生活習慣の改善は、薬物療法と同様の効果が期待されています。心臓リハビリテーションは、それらの改善をはかることで、病気に対する自己管理能力を身につけることを目的としています。
当院の心臓リハビリテーション
当院では、心大血管疾患で入院された患者さんに、心臓リハビリテーションを実施しています。2016年2月には新たに心臓リハビリテーション室を増設し、外来心臓リハビリテーションを本格的に稼働させました。当院の心臓リハビリテーションには、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士の多職種が関わっています。
運動療法の内容(理学療法・作業療法)
1. 入院運動療法
理学療法士は、入院直後の集中治療中から関わり、早期離床を行います。安静度や運動機能に応じて、心電図や血圧、脈拍、酸素飽和度をモニタリングしながら段階的に運動強度を増やし、早期退院と退院後の運動習慣の確立を目指します。
作業療法士は、退院後の生活を想定しながら、トイレ動作、歩行、洗面、入浴などの日常生活動作練習を行い、早期自立を目指します。
2. 外来運動療法
当院循環器外来受診者を対象に、週1〜2回の頻度で、理学療法士が運動療法を実施します。運動は、運動負荷試験(CPX)などの心機能検査に基づき、心電図、血圧、脈拍を確認しながら安全に負荷量を増やします。また機能改善に合わせて自宅でのトレーニング内容をお伝えし、社会復帰、病態の改善、生活における運動習慣の確立を目指します。外来心臓リハビリテーションのご案内
対象となる方
・主治医が当院の循環器医師で心臓リハビリテーションが必要と判断された方
実施日時・時間
・月・水・木・金曜日 (祝日、12/29〜1/3を除く)
・13:30〜15:30/受付時間は14:30まで
・週1〜2回(およそ1時間運動実施)
・完全予約制(当院かかりつけの方は、まず主治医にご相談ください)
利用保険
医療保険お問い合わせ先
循環器科(直通)
TEL:0566-25-8011(月~金曜日 9:00~16:45)
※外来心臓リハビリテーションの予約はリハビリテーション科にお問い合わせください。
リハビリテーション科(直通) TEL:0566-25-8025
(月~金曜日 8:30~16:00)
院内連携
当科は次のチーム医療に参加し、各科・各部署との連携を密にして、安全かつ効果的にリハビリを行うことを心掛けています。
1.摂食嚥下ケアチーム
言語聴覚士が参加し、摂食嚥下障がいに関わる問題などを把握して円滑なシステム作りについて話し合っています。
2.包括的呼吸リハビリテーション
理学療法士が参加し、慢性呼吸不全などの呼吸障がいのある患者さんに対して、運動療法・呼吸練習・日常生活動作での工夫などを実際に一緒に行いながら、説明をさせていただいています。
3.褥瘡対策委員会
主に各病棟看護師やご家族の方などに対して、ポジショニングの説明などを行っています。
4.栄養サポートチーム(NST)
摂食嚥下回診や摂食嚥下練習の対象となった患者さんの中で、低栄養のリスクがある方に対し、栄養障がいを進行させずに適切な栄養管理ができるよう支援しています。
5.糖尿病チーム
理学療法士が参加し、主に糖尿病教育入院患者さんに対して運動の説明を行っています。患者さんそれぞれの生活習慣や運動習慣が異なるため、「無理なく続けられる」ことを念頭に置き、一人一人に配慮した運動の説明を行い、生活活動に対する改善案を提案させていただいています。
6.糖尿病透析予防診療チーム
糖尿病を有する外来患者さんのうち、運動療法が適応であると判断された方に対し、主に身体活動の説明を行っています。身体活動をその方の病態や身体機能を考慮し、「運動」と「生活活動」に分けて説明をします。
「運動」に関しては、ウォーキングに代表される有酸素運動や筋力強化・ストレッチの説明を行います。また「生活活動」に関しては、日常生活における動作の工夫や注意点などを患者さんと共に検討し、説明をしています。
7.呼吸ケアチーム
理学療法士が参加し、呼吸状態の改善、安楽な姿勢の確保、褥瘡予防などの目的で、ポジショニングの検討や説明を行っています。また、人工呼吸器離脱のためのリハビリだけでなく、装着していても行えるリハビリの相談も受けています。
8.認知症サポートチーム
作業療法士が参加し、認知症の方が抱える日常生活活動や心身機能の困り事を理解し、生活リズムの改善や関わり方の工夫などを提案し、患者さんにとって安心できる環境作りが行えるよう支援しています。
9.排尿ケアチーム
作業療法士が参加し、排泄動作と生活環境の評価・排泄環境整備・排泄動作練習などを行い、排泄におけるQOLの向上を目指して支援をしています。
10.骨粗鬆症リエゾンチーム
理学療法士が参加し、骨粗鬆症治療の主目的である「骨折の予防」のために、転倒リスクの評価や運動指導を行っています。
11.臨床倫理コンサルテーションチーム
上級臨床倫理認定士を取得した言語聴覚士が参加し、臨床倫理の問題について何が最善の行為であるか、相談者と共に考え、意思決定を支援しています。
豊田会リハビリ施設間連携
豊田会リハビリ全体では、4つの施設間で、急性期から地域生活期に至るまで一貫したリハビリを提供しています。
療法士は、4施設間で人事異動を行い、幅広い視野で患者さんと関わり、支援ができるように経験を積み上げて、人材育成にも心掛けています。
1.刈谷豊田東病院におけるリハビリ
地域包括ケア病床を中心とした入院、外来、介護保険の短時間通所リハビリ(1~2時間)と、さまざまなリハビリを提供しています。個々の具体的な目標を達成するために多職種連携がスムーズに行われています。通所リハビリでは、個別リハビリと自主トレーニングを組み合わせたプログラムを実施しており、社会参加を目指しています。
2.高浜豊田病院におけるリハビリ
「一人ひとりにあった適切なリハビリを提供する」という高浜豊田病院の基本方針に従いリハビリを行っています。地域包括ケア病床、療養病床を有し、患者さん・ご家族を中心として、医師・看護師・介護職員・医療ソーシャルワーカー・管理栄養士など様々な職種と連携し、状態に合わせたリハビリを提供するように努めています。またサーキットトレーニングやリハビリテーションレクなど、集団でのリハビリテーションにも取り組んでいます。
3.介護老人保健施設ハビリス 一ツ木におけるリハビリ
在宅復帰・継続の支援を目的に入所・通所利用者さんへのリハビリを実施しています。また、各種トレーニング機器を備え、要支援通所利用者の方に対し、介護予防の一環として運動器機能向上プログラムも実施しています。
個別リハビリ以外にも、在宅生活支援のための訪問指導を行うなど多方面から関わっています。退所前には居宅介護支援専門員や支援相談員などと共に自宅訪問し、福祉用具の選定や家屋改修案の作成、動作説明・介助方法の提案なども行います。
通所リハビリでは、心不全の方への支援にも力を入れています。