医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院

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HISTORY病院の歴史

平成26年〜令和4年(2014〜2022)「地域医療を支える中核病院として飛躍」

「地域医療を支える中核病院として飛躍」

第6代理事長 豊田鐵郎

2013年11月11日、第6代理事長に豊田鐵郎が就任し、豊田会は、新たな半世紀を踏み出した。

「地域医療を支える中核病院として飛躍する」をスローガンに、最先端の急性期医療に取り組むとともに、医師会や診療所との連携を強化して地域医療の質向上を推進してきた。具体的には、がん診療体制および周産期医療体制の整備、最新手術医療機器・検査機器の導入と、手術・検査機能の強化、地域の医療機関との連携強化、豊田会4施設の役割分担の再編成など、特徴を最大限に活かして急性期医療提供体制の構築を行った。
こうした病院機能の充実により、2015年12月に地域周産期医療センターの認定、2016年9月には地域医療支援病院の承認を受けた。
診療実績は、2014年度から2021年度にかけて以下の実績を挙げた。

第6代理事長 豊田鐵郎

新病棟(2棟)開棟

2013年1月に起工した新2棟が1年10ヵ月の工事を終えて、2014年10月に竣工した。新2棟は、地下1階、地上7階建て、延べ床面積12,762m²、セキュリティー機能や特別高圧電気設備も備え大地震にも強い免震構造とした。
地下1階は放射線エリアとして最新の放射線治療装置、高性能CT装置、MRI(3.0)などを導入し診療体制を強化した。1階2階は健診センターで男性と女性の健診エリアを分け、従来の1.5倍の受け入れを可能とするなど受診者のニーズに対応した。また災害時には被災者を受け入れられる設備を新設し、災害拠点病院(地域中核災害医療センター)の機能も充実させた。3階から7階は、個室病床とし快適な療養環境を整えた。特に7階は愛知県がん診療拠点病院としての機能強化のため20床の緩和ケア病棟を設け、がん治療の全病期に対応できる体制を整えた。
新2棟の開棟により地域の皆さまへ、予防医療から、救急医療、災害医療、がん治療など高度な医療を提供する地域の中核病院として、一層の機能の充実を果たした。

刈谷豊田総合病院新2棟開棟(2014年)(航空写真)

ドクターカー運用開始から10年目

救急医療の責務は、予期せず発生したけがや病気に対して、より早期に緊急治療を行い、1つでも多く命を救うことである。当院は救急隊の要請に応じて、救急現場で緊急治療を行うために医師や看護師を派遣する「ドクターカー」の運用を2014年1月から開始し、2023年は運用開始から10年目の節目の年となる。これまでに週2回の運行で500件以上出動し、その中には現場から救命処置を行ったことで救われた命もいくつかあった。2022年11月からは刈谷市スマートシティプロジェクトの一環として、出動チームが救急現場の様子を撮影した動画を院内へリアルタイムに転送し、当院搬送後の迅速かつ質の高い医療提供を可能とするシステムを取り入れ、ドクターカー事業の質向上に努めている。

ドクターカー(2014年)

市民公開講座開始

2014年4月、地域の皆さまに医療に関する理解を深めていただくことを趣旨に各診療科の医師やメディカルスタッフが身近な病気を解説する「市民公開講座」を開始した。
第1回は禁煙に関する講座で、初年度は12講座開催し、のべ約600人の方に参加していただいた。2020年1月からはコロナ禍で対面開催を控え「医療の知恵袋〜目で見る市民公開講座〜」と題してホームページで情報を提供している。

医療の知恵袋 市民公開講座風景(2014年)

こばと保育園リニューアル

2014年9月1日、院内で働く職員の子どもを保育するために 1972年8月より開設している「こばと保育園」をリニューアルオープンした。
新保育園は室内・園庭ともに園児90人以上を保育できる十分なスペースを確保し、冷房・床暖房を完備するなど快適な保育環境を整えた。また、24時間保育サービスを開始し、職員の就労をさらに支援する環境を整えた。さらに、リフレッシュ預け入れ制度を導入し、職員が心身ともにリフレッシュする一助となっている。

新こばと保育園(2014年)

地域周産期母子医療センターに認定

2015年12月1日、愛知県から「地域周産期母子医療センター」に認定された。愛知県には7つの「総合周産期母子医療センター」、13の「地域周産期医療センター」がある。「総合周産期母子医療センター」や「地域周産期母子医療センター」は各医療機関と互いに連携をとりながら、24時間365日、母体・胎児・新生児の治療体制を整え、自施設の分娩を取り扱うとともに、地域の分娩施設(産婦人科開業施設、助産所など)から危険の迫った妊婦や新生児の紹介や緊急搬送を受け入れている。

当院「地域周産期母子医療センター」の特徴は、新生児部門では、新生児集中治療室(NICU)3床と継続保育治療室(GCU)6床を有し、低出生体重児や新生児異常疾患に対して高度な医療が提供できることである。また、産科部門では緊急事態に対応できる手術室や集中治療室(ICU)、出産に伴う突発的な多量出血に対処できる放射線科、さまざまな合併症に対応できる多くの診療科、充実した検査部門などが整っており、地域において良質な周産期医療を提供できる体制を構築している。

NICU GCU 病棟

災害拠点病院として地域医療を守る

当院は大規模災害時に行われる災害医療で中心的な役割を担う災害拠点病院に 2011年4月に指定された。この2011年は東日本大震災が発災した年であるが、それ以降においても大規模地震や風雨水害による被災が日本各地で頻発し、2016年に発災した熊本地震では当院もDMAT(災害派遣医療チーム)を派遣し、現地で医療支援を行っている。
当地域は近い将来に東海地震、南海トラフ地震が生じるといわれており、これらの災害が生じた際、地域の人々だけでなく当院および職員も被災することが想定される。災害拠点病院である当院は、被災時においても当地域の医療提供を継続する必要があり、そのためには平時における準備が不可欠となる。当院ではその準備として毎年総合防災訓練を行っているだけでなく、有事においても病院機能を維持・継続させるための計画(事業継続計画:BCP)を作成し、随時BCPシミュレーション訓練も行っている。病院機能を維持するために最も重要な「人」については、通信環境が制限された災害時にも活用できる「安否確認システム」を導入し、被災した職員と連絡を取る手段を確保している。また行政や医師会との合同防災訓練も定期的に実施しており、地域全体で災害時の医療を守るべく対策を講じている。

DMAT(災害派遣医療チーム)の派遣(熊本地震)

2016年4月14日に熊本県を中心に震度7の地震が発生した。当院は、厚生労働省からのDMAT派遣要請を受けて2016年4 月18日より当院DMATを派遣した。
派遣されたチームは医師1名、看護師2名、臨床工学技士1名、事務員1名の計5名で構成され、4月18日に現地(熊本赤十字病院)入りして被災地における災害医療活動に従事した。当院DMATとしては、院外での初の活動となり、災害医療のノウハウを蓄積することができた。

※DMAT(災害派遣医療チーム)

大地震、航空機・列車事故といった災害・事故時に迅速に駆けつけ救急医療を行うための専門的な訓練を受けた医療チームのこと。基本構成員は医師1名、看護師2名、業務調整員1名の計4名とする。

DMAT活動

がん総合診療センター開設

2008年4月に中央診療部の一部門として発足したがん診療支援室は、2010年6月に当院が愛知県がん診療拠点病院に指定されたことを契機に、より広く専門的ながん医療の提供をめざし2016年4月にがん総合診療センターとして独立した組織に改編された。
がん総合診療センターは、地域のがん医療に貢献するために以下の3つの分野を中心に活動してきた。

がん薬物療法の充実

2016年10月、診療棟4階に計30床の化学療法センターをオープン。化学療法センターでは最新の治療環境の中で、専門性の高いスキルを持ったスタッフが責任をもって安全で安心な薬物療法の実施に取り組んでいる。2017年度には計4,700件であった外来化学療法件数は2021年度には計7,497件と大幅に増加し、2022年度はさらに増加する見込みである。

緩和ケアの推進

2015年4月、2棟7階に計20床の緩和ケア病棟をオープン。通院患者さんには緩和ケア外来、がん治療中の入院患者さんには緩和ケアチーム、終末期の療養患者さんには緩和ケア病棟といった病期に合わせた治療体制を構築し、最適な緩和ケアを提供している。

がん相談の拡充

がん相談支援センターでは専門の相談員(看護師や医療ソーシャルワーカー)が、がんの療養にかかわるさまざまな相談を受けている。また、ピアサポーター(がん治療体験者)によるがん相談会や社会保険労務士による就労支援相談会なども定期的に開催して、がん患者さんの治療や療養をサポートしている。

病室 化学療法エリア

抗がん薬調製支援装置(ロボット)導入

2016年9月より、化学療法センターでは抗がん薬調製支援装置(ロボット)を導入している。このロボットは、双腕を有し、ヒトに近い動きをして、抗がん薬を処方どおりに抜き取り輸液に混合(調製)する工程を自動で正確に行うことができる。
自動で正確な調製に加え、抗がん薬の曝露の危険性が最も高い作業をロボットが行い、また抗がん薬の毒性を失活させるオゾン水で抗がん薬の入った輸液バックを洗浄することで、 抗がん薬調製者や投与を行う看護師、治療に同席するご家族への曝露も軽減できる。
ロボットに調製業務を代替させることで、薬剤師は患者さんと接する時間を増やすことができるようになった。現在、外来抗がん薬治療をしている全ての患者さんに認定薬剤師が薬剤指導を行っており、より専門性の高い薬剤指導が可能となっている。

抗がん薬調製支援装置

当院への第3者評価

臨床検査室認定とは、臨床検査室の技術能力を証明する手段の一つで、国際規格 ISO15189に基づき、臨床検査を行う能力を有していることを認定するものである。
2023年1月現在、全国で277もの施設が認定されているが、当院は2010 年11月に全国で59番目、愛知県下で2番目に部分認定取得し、2016年6月には5つの分野(検体検査2分野、健診、病理、生理)すべての認定を取得した。
検査結果の精確さが担保されることで、臨床検査室の役割とその信頼性が向上することや、さまざまな工程を繰り返し改善することで、医療安全に貢献できるといった認定取得によるメリットが維持されるよう、内部と外部の監査を継続的に受審している。

ISO15189 認定取得(全分野)

日本診療放射線技師会認定医療被ばく低減施設認定取得

LANCET論文による医療被ばくへの不信感の増加や福島原発事故以降のマスコミ報道などから、国民の被ばくに対する関心が高まり、医療放射線の正当化と最適化による被ばく低減が求められた。公益社団法人日本診療放射線技師会は「安心できる放射線診療」を国民の皆さまへ提供するための事業として医療被ばく低減施設認定を設定した。当院も放射線機器の線量測定、被ばく相談窓口の設置などの管理体制を整備し、2016年7月、愛知県下では比較的早期に医療被ばく低減施設の認定を取得した。その後の2020年4月に施行された医療法施行規則改定に伴う診療放射線に係る安全管理体制に関する規定につながるものとなっている。

地域医療支援病院の承認を受ける

地域包括ケアシステムが推進される中、地域の医療機関を支援し「地域完結型医療」を守る基幹病院として、2016年9月26日、愛知県知事より地域医療支援病院の承認を受けた。緊急度・重症度の高い患者や他の医療機関での治療が困難な患者の受け入れや、病院の高度医療機器や図書室、会議室などを地域の医療機関が利用できる体制の整備など、地域医療支援病院としての役割を担うべく、急性期医療のレベルアップをはかるとともに、日頃から地域医療機関と連携強化の活動を推進している。その中で、2012年10月より衣浦定住自立圏 共生ビジョンの取り組みとして稼働した地域医療ネットワークシステム(KTメディネット)も、2022年10月より衣浦定住自立圏以外の地域にも拡大し、現在237施設(2022年11月末日)と連携している。連携機関とはKTメディネットによるオンラインで結ばれ、紹介元からの検査・診察などの予約や、紹介患者を対象に「かかりつけ医」に当院の診療情報を提供している。また、「断らない救急」をモットーに、急性期治療の必要な患者を速やかに受け入れるなど、地域医療の後方支援を行っている。「つなぐ医療」から「支える医療」へ、地域医療支援病院として、患者さんを中心に地域の医療機関同士が情報交換を行い、疾患別の標準的な診療計画に従って、急性期〜回復期〜維持期まで患者さんに切れ目ない最善の連携医療を提供する地域完結型医療の推進に取り組んでいる。 

紹介率推移 逆紹介率推移

高度な先端医療機器の導入 高精度放射線治療装置Radixactを導入

2018年7月、最新型の高精度放射線治療装置「TomoTherapyRadixact(トモセラピー ラディザクト)」を愛知県下では早期に導入した。照射野の形状や放射線強度を変えながら、多方向から照射することで病変の形状に合わせて照射を行う強度変調放射線治療(IMRT)を実施できる。IMRT の導入により、治療適応の拡大や治療成績の向上、副作用の低減により患者にやさしい放射線治療が可能となった。

高精度放射線治療装置

デジタルPET-CT装置「Vereos」を導入

2020年4月、愛知県下では比較的早期にデジタルPET-CT装置「Vereos」(Philips)を導入した。フルデジタル半導体検出器搭載により、従来のアナログPET-CT装置と比較して約10mmであった検出限界が約5mmと大幅に改善され、微小な病変の描出能が飛躍的に向上した。さらに、検出器感度の向上により少ない放射能量でも十分に検査が行えるなど、被ばく量低減も期待でき、より安心・安全ながん診療に大きく貢献している。

デジタルPET-CT装置

高浜豊田病院新築移転 透析センター開設

高浜豊田病院は、2009年4月に高浜市から高浜市立病院の移譲を受けて病床数104床で開院した。
以降、健診センターや高浜訪問看護ステーションを設置し、地域に根差した病院をめざして歩みを進め、建物・設備などの老朽化を踏まえ、2019年7月に新築移転した。
これを機に、女性専用エリアを新設して高浜市総合検診や人間ドックを行う健診センターの拡充をはかった。また、透析ベッド30床と専門スタッフを配置して地域の慢性腎臓病患者さんに透析治療を提供するべく高浜市内初の透析医療施設を設置し、高浜市民の皆さまはもとより、西三河南部西医療圏の更なる医療の充実をはかるとともに、疾病の早期発見と予防を通じて健康な生活づくりを支援できる体制を整えた。

新高浜豊田病院建設(2019年)透析センター開設(2019年)

東分院・高浜分院の名称変更

2019年7月、慢性期病院「刈谷豊田総合病院東分院」を「刈谷豊田東病院」に、「刈谷豊田総合病院高浜分院」を「高浜豊田病院」に名称変更した。名称変更は、医療法人豊田会の理念に基づき、それぞれの地域において役割を確実に果たし、より地域の皆さまに親しまれ信頼される病院を目指して行われ、新名称の採用にあたっては、医療法人豊田会の基本理念のもと、全職員のモチベーション向上と意思統一を強固とするため、その表明として法人名の「豊田」を冠した。

コロナ禍における医療機能の保持

第二種感染症指定医療機関である当院は、地域の中核病院として、2020年2月より新型コロナウイルス感染症に積極的に対応してきた。2022年12月末現在、未だ終息せず、これまでに当院が受け入れた入院患者数は1,000人を超えた。地域医療支援病院として通常診療を維持する一方、流行期には専用病棟を稼働し、さらに流行極期には一般病棟の一部を適切に区分けして感染患者さんを受け入れてきた。感染状況を配慮しつつ、救急車や緊急度が高い患者さんの受け入れができない事態にならないよう、日々努めている。
また、院内感染をできるだけ早期に察知し拡大を防ぐため、感染の疑いがある患者さんや職員には積極的に検査をしている。検査能力を高めるため、PCR検査機器などを4台購入した。院内で陽性者が発生した場合は安全環境管理室感染管理グループが主となり全体を管理する。
外来では発熱患者専用の建物を設置し、これまでに7,900人を超える患者さんに対応。新型コロナワクチン接種においても、延べ 24,000人を超える地域住民に接種を行った。
今後も新型コロナウイルスが終息するまで、不断の努力を続け、地域医療に貢献していく。

正面玄関 検温風景

「豊田会の未来へつなぐ」

超高齢化社会を迎える中で、働き方改革への対応、新型コロナウイルス終息後の医療体制、建物老朽化への対応など、対応すべき課題は山積している。
持続可能な医療提供のためには、病院経営の健全化が重要課題の一つである。地域中核病院として機能の充実を推進し、地域医療を支える人材の確保と、職員の主体性とチャレンジ精神を尊重した働きがいのある職場づくりと人材育成に努め、豊田会理念「社会貢献」、「患者第一主義」のもと、豊田会の歴史を誇りとして総力を結集し、各々の課題に積極的にチャレンジし、豊田会の未来へつないでいきたい。

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