医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院

電話・メールでのお問い合わせ

ヘルニア

診療責任者

小林 建司
  • 副院長
  • 外科統括部長

患者の皆さまへの一言

当院ではヘルニア手術を年間300件近く行っています。全国的に見てもその手術件数は非常に多く、手術成績も良好です。高レベルな手術環境、手術スタッフにより、良質な医療の提供に努めています。2021年8月より、第1.3土曜日にヘルニア専門外来を開設しています。平日はなかなか受診できない患者さんも、安心して来院していただけます。受診についてはこちらをご確認ください。

 

代表的な対応疾患

  • 鼠径ヘルニア
  • 大腿ヘルニア
  • 閉鎖孔ヘルニア
  • 腹壁瘢痕ヘルニア
  • その他特殊なヘルニア

診療内容

ヘルニアとは

一般に理解されている脱腸は、医学的には鼠径ヘルニアと呼ばれる病気です。「ヘルニア」とは「何かが飛び出る」ことをいいます。鼠径ヘルニア(脱腸)とは、小腸などの臓器がおなかの筋肉の壁の隙間から外に飛び出してくる病気です。

男性の場合、母親の胎内にいる時に、おなかの中でできた睾丸がおなかの壁を通過して体の外に出てきます。睾丸が体の外に固定されると、筋肉の成長とともにその通ってきたトンネルが閉じます。幼児や小児期は、このトンネルの中に腹膜の袋が残ることによって起こります。したがって、子どものヘルニア治療は、このトンネルの出口を糸でしばって閉じることで手術が完了します。一方、成人の鼠径ヘルニアでは、子どものときに一度閉じたトンネル周囲の筋肉が弱くなったり、メタボなどにより内臓脂肪が増えたりすることでおなかの内圧が高まり、大人になって再び小児期のトンネルの出口が開いてしまう場合が最も多いといわれています。それ以外にも、加齢に伴って下腹部の筋肉のつなぎ目に弱い部分ができ、その弱い部分がゴムのように緩むことで再びトンネルができるヘルニアなどもあります。

同じ脱腸でも原因は一つだけではなく、全ての人の下腹部に穴が開きトンネルができてしまう可能性があります。女性では鼠径ヘルニアは男性より少ない傾向にありますが、子宮を固定している靭帯が通過するトンネルが原因で鼠径ヘルニアが起こることもあります。要するに鼠径ヘルニアとは、男性でも女性でも下腹部の筋肉が緩んだり弱くなったりすることで、つなぎ目の部位に穴が開いてトンネルができ、おなかの中の臓器が飛び出してくる病気なのです。穴が開く原因は一つではありませんので、確実な診断と治療を行うことが重要です。現時点での治療法は手術しかありません。

鼠径ヘルニア (脱腸) をそのまま放置するとどうなるか

鼠径ヘルニアを放置していると穴が次第に大きくなり、だんだん大きく膨らんできます。穴が大きくなればたくさんの腸が飛び出すようになり、時には飛び出た腸管がおなかの中に戻らなくなることがあります。このような状態をカントン(嵌頓)といいます。

カントン(嵌頓)が起こると腸閉塞や腸管の血流障害を起こす可能性や、女性では卵巣がはまってしまう場合があります。突然おなかが激しく痛くなり、救急車で来院されて緊急手術になる患者さんも年に数人いらっしゃいます。カントン(嵌頓)して飛び出た腸や卵巣が腐ってしまい、腸管や卵巣の切除、さらには命にかかわる緊急手術となる場合もあります。

鼠経ヘルニアはおなかに穴が開いているだけの病気であり、腸がカントン(嵌頓)しなければ日常的には痛みを伴いません。痛みがないので放置される場合も多いと思われますが、決して鼠径ヘルニアが自然に治ることはなく、ゆっくりと進行していきます。下腹部の膨らみがあったり鼠径ヘルニアが疑われたりする時は、医療機関に相談してください。

立っているときの鼠径ヘルニア (脱腸)の状態
おなかの中の腸が膨らんで外に出ていますが、ねじれや血流障害がなければ一般的にあまり痛みはありません。腸管などで下腹部が膨らんでいるだけであれば大きな心配はありません。鼠径ヘルニアでは、脱出した小腸などの臓器が圧迫される違和感や立位・歩行時に時々起こる変な痛み、引っ張られているような不快感を伴う場合も多くあり、症状のある場合は手術治療の対象となります。
寝ているときの鼠径ヘルニア (脱腸)の状態
一般的に、仰向けに寝ることで腸管などはおなかの中に戻りますので、痛みや不快感が全くなくなってしまうのが鼠径ヘルニアの特徴です。引っ張られるようなおなかの痛みが継続する場合や、膨らんだ腸がいつもと違って戻らなくなった場合には、すぐさま仰向けに寝て膝を曲げ、おなかの力を抜いて腸管を戻しておくことをおすすめします。
鼠径ヘルニア (脱腸)の治療法
一度おなかの壁にトンネルや穴ができて鼠径ヘルニアになってしまうと薬では治療できません。治療法は手術だけです。手術法にはいくつかの種類があり、病院によってさまざまです。手術の種類は異なっても、筋肉のつなぎ目に開いた穴を閉じて周囲の筋肉を固定するという目的は同じです。
手術方法

①前方アプローチ法
鼠径部の皮膚を約4~6cm切開し、ヘルニア嚢という袋の出口をしばり、鼠径部の弱いところを補強するのにメッシュ(人工膜)を用いて隙間を防ぐ方法です。全身麻酔もしくは下半身麻酔の脊椎麻酔下で行います。
手術時間は1時間前後で、つっぱり感がほとんど無く術後の痛みも比較的少ないので、早期に日常生活に戻ることができます。

 

②腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(腹腔内到達法TAPP法)
(詳細は内視鏡下手術ページを参照ください)
へその部位に5-12mmの穴(創)を開けて、お腹の中に二酸化炭素のガスを入れてふくらまし、腹腔鏡カメラを挿入してお腹の中の映像をテレビモニタに写しながら観察します。他に2カ所、5mmの穴(創)を開け、ここから手術器具をお腹にいれる手術が腹腔内到達法(TAPP法)です。全身麻酔下で行います。手術時間は60分~90分前後です。つっぱり感は無く痛みも少ないので、早期に日常生活に戻れます。腹腔鏡手術では、鼠径ヘルニアになりやすい3つ(内鼠径ヘルニア、外鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア)の弱い部分を確認でき、全て覆うことができます。また両側にヘルニアが存在する場合でも、同一の穴から治療が可能です。

診療方針

ガイドラインに沿った医療を基本方針としております。先進的な医療・技術を常に取り入れながら、十分なご説明の上に同意をいただきながら診療を行っています。ヘルニアの種類、年齢、全身状態、既往症などにより手術法や手術内容が異なります。再発させずに合併症の少ない手術を初回に受けることが非常に大切です。ヘルニア専門外来では、患者さんと相談しながら患者さんが希望される良い治療方法を選択しています。お気軽にご相談ください。

診療実績

疾患別の治療・手術・検査実績(件)

    2019年度 2020年度 2021年度
鼠径ヘルニア 手術数 396 366 261
うち、腹腔鏡下手術数 373 310 220
腹壁瘢痕ヘルニア 手術数 4 13 5
腹腔鏡下手術数 3 13 3
大腿ヘルニア 手術数 6 4 8
腹腔鏡下手術数 6 4 7
その他 手術数 20 17 16
腹腔鏡下手術数 6 6 4

医師紹介

氏名 役職 出身大学 医師免許取得年 主な専門領域 指導医・専門医・認定医など
小林 健司 副院長
外科統括部長
名古屋市立大学 1986年 消化器外科、
下部消化管
  • 日本外科学会
    指導医、外科専門医
  • 日本消化器外科学会
    指導医、消化器外科専門医
  • 日本大腸肛門病学会
    指導医、大腸肛門病専門医
  • 日本内視鏡外科学会
    ロボット支援手術プロクター(指導医)、
    技術認定取得者
  • 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
    認定士
  • 日本化学療法学会
    抗菌化学療法指導医
山本 稔 消化器外科部長 名古屋市立大学 1993年 消化器外科、
肝胆膵外科
  • 日本外科学会
    外科専門医、認定医
  • 日本消化器外科学会
    消化器外科専門医
  • 日本消化器病学会
    消化器病専門医、認定医
  • 日本がん治療認定医機構
    がん治療認定医
  • 日本内視鏡外科学会
    技術認定取得者
  • 日本感染症外科学会
    ICD認定医
藤田 康平 消化器外科医員 名古屋市立大学 2013年 消化器外科
  • 日本外科学会
    外科専門医
  • 日本消化器外科学会
    消化器外科専門医、消化器がん外科治療認定医
江口 祐輝 消化器外科医員 金沢医科大学 2014年 消化器外科
  • 日本外科学会
    外科専門医
  • 日本消化器外科学会
    消化器外科専門医、消化器がん外科治療認定医
  • 日本消化管学会
    胃腸科認定医
  • 日本ヘリコバクター学会
    H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医
  • 麻酔科標榜医

診療科一覧に戻る

診療科紹介

お問い合わせ・診療時間・アクセス

医療法人豊田会について 病院概況 病院幹部 診療実績 病院の歴史
取り組み・目指す姿 広報・イベント情報 臨床研究 病院情報の公開
ご利用にあたって 外来受診 入院案内 お見舞い 健康診断・保健指導 救急・緊急の方
内科 消化器内科 呼吸器内科 腎臓内科 糖尿病・内分泌内科
脳神経内科 循環器内科 小児科 精神科 病理診断科
外科 消化器外科上部消化管肝胆膵下部消化管ヘルニア
呼吸器外科 乳腺外科 心臓血管外科 小児外科
整形外科 リウマチ科 脳神経外科 皮膚科 泌尿器科
産婦人科 耳鼻咽喉科 眼科 歯科・歯科口腔外科 リハビリテーション科
放射線診断科 放射線治療科 麻酔科(救急集中治療) 麻酔科(手術室、ペインクリニック)
手術室 高気圧酸素治療室 血液浄化室 内視鏡センター
脳卒中センター 循環器センター がん総合診療センター 緩和ケア病棟
救命救急センター 周産期母子医療センター
薬剤部 放射線技術科 臨床検査・病理技術科 リハビリテーション科
臨床工学科 栄養科    
看護部 臨床研修センター 安全環境管理室 健診センター
患者サポートセンター地域連携室総合相談室入退院支援室
地域連携のご案内 かかりつけ医を持ちましょう セカンドオピニオン外来
連携先医療機関の方へ ケアマネジャーの方へ 地域連携パス
治療や療養上の総合的な相談 療養中の不安や医療・福祉・介護の制度について
がんに関する相談 地域医療連携・在宅療養についての相談
医療費についての質問や支払い相談