病院長あいさつ
あいさつ

新年度を迎え、皆様方にはご清祥のこととお喜び申し上げます。令和5年3月1日、刈谷豊田総合病院は、開院60周年を迎えることができました。この日を迎えることができたのは、刈谷市、高浜市およびトヨタグループ8社、そして当院を受診していただいた多くの地域の皆様方のご支援の賜物と心から感謝します。
コロナ禍も早3年が経過し、この間、感染症指定医療機関である当院には1,200人を超える新型コロナウイルス感染症の患者さんが入院されました。その新型コロナウイルス感染症は、5月8日からようやく5類感染症になります。
当院は704床を有し、先進的、高機能な医療機器を完備して、脳卒中・心筋梗塞などに対する急性期医療、がん治療などの高度な医療を提供させていただく地域の中核病院に成長いたしました。また、救命救急センター、災害拠点病院(地域中核災害医療センター)に指定されており年間の救急車受け入れ数はコロナ禍で減ったとはいえ8,000台を超えます。
災害の多い昨今、災害医療は当院にとっても重要な使命です。選ばれた職員が日本DMAT、愛知DMATに参加するとともに、建物の免震構造、総合防災訓練など災害医療に対応できる体制作りを行っています。
また、愛知県がん診療拠点病院に指定されており、がんに対して腹腔鏡や胸腔鏡、手術支援ロボット(ダヴィンチ)による低侵襲手術を積極的に行っています。昨年11月から全国でも数少ないダヴィンチ3台導入施設になりました。
そして、30床を有する化学療法センターと高機能な放射線治療専用機を有し、個々の患者さんに最適のがん治療を行っています。緩和ケアに対しても外来から緩和ケア病棟まで十分に整備しています。これら当院での治療は、がん治療に限らず各分野に精通した医師、看護師、薬剤師をはじめ、その他多くの専門のメディカルスタッフによるチーム医療で実践しており、安心して安全で最適な治療を受けていただけるよう心掛けています。また、患者サポートセンターのスタッフが入院前から退院後まで患者さんをしっかりと支援いたします。
今後も地域のなかで医療や介護を完結するいわゆる地域包括ケアシステムの一端を、急性期病院、地域医療支援病院として担ってまいります。そのために、当院は地域の医師会や関連機関との地域医療連携をさらに積極的に進めていきたいと思います。これからも保健・医療・福祉分野で温かい思いを込めた質の高いサービスを提供することで社会に貢献していく所存です。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。